健全な健康食品

健康食品には必ずしも健全な製品ばかりとは限りません、ごく一部であっても残念ながら粗悪なものであったり効果が無いだけならともかく、健康障害を引き起こすケースもあって、こうした健康障害の問題を解決するには、問題となった健康食品を摘発し公表していくことが重要です。しかし、摘発や公表といっても時間とともに人のうわさも75日と言われるように、摘発された健康食品は時間が経てば忘れられてしまい、悪徳行者によってまた類似した新たな食品が店に並ぶようになり、根本的な解決が難しい状況になっています。
そこで根本的な解決をするためには、われわれ消費者がしっかりとしなくてはなりません。一般消費者は比較的簡単に健康食品等を利用しているということがありますから、そのためには健康効果が期待できる健康食品や食品成分に関する正しい知識や情報を広めて、健康障害を起こしている食品をつきとめ、健全な健康食品を利用するようにします。

健康食品、サプリメントのチェック

健康食品が健全で良質のものかどうかを見極めるには、健康食品をチェックをしなければなりません、先ず「原材料」の確認から始めます。商品がどのくらいきちんと作られているのかは、原材料表示の部分をチェックすれば大体分かります。(虚偽の記載をしているような、あくどい商品は問題になりません)健康食品の原材料の書き方には以下の2つの決まりがありますので、確かめて見ましょう。
健康食品の原材料を表示するルールとして
●多く使った順番に記載する
●栄養素の名前が直接書かれているのは合成の成分である
健康食品の裏側か横の部分に小さい文字で表示してあると思います。如何ですか?
ある程度判断はこのことを知っていれば、その商品がどの程度のレベルのものかが解ります。
例えば代表的なサプリメントである「マルチビタミン」の場合であれば、まず、栄養素と関係の無い「添加物」が原材料の最初の方に書かれている場合、この健康食品は必要な栄養素ではなく添加物のほうが多く含まれていることになります。

健康食品に関する制度

健康食品は本当に安全で役に立つ食品なのか、これを見分ける上で「保健機能食品」制度というのが、ありますので役に立つと思います。
厚生労働省は2001年に消費者に対して健康食品やサプリメントなどに関する適切な情報提供を行なうことを目的として「保健機能食品」制度を設けました。
健康食品に関連した保健機能食品は、特定保健用食品と、栄養機能食品の二つに分けられます。
特定保健用食品(通称トクホ)とは「特別用途食品のうち、食生活において特定の保健の目的で摂取をする者に対し、その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をする食品」のことで、厚生労働省が認めた場合、効果の表示をすることになります。
これは健康でありたいと思う消費者に対して、特定の食品に含まれている成分や、効用について身体にどんな作用をするのかを情報として提供を行なうためのもので、例えば“健康食品”の中の粗悪な商品を見つける上で、大変役に立つ制度ではないでしょうか。